パンドラの箱

インナーチャイルド4

 
私はやっと子供の頃の私を癒してあげたい、癒してあげようという気持ちになりました。

自分で蓋をこじ開けてみると、

どれだけ抑えていたの?と思うくらいの記憶と感情が噴き出してきました。

好きな男の子へ書いた手紙を親戚の前で読まれて、母や親戚に笑われたこと。

母に「じゃがいもを買ってきて」と頼まれて買い物に行ったのに、「何でこんな高いものを買ってくるの!!」と叱られたこと。

太っていた母の姿が恥ずかしかったこと。

その恥ずかしいと思っている母が経営する美容院で、いつもお客さんの前で大音量でカラオケを歌っていて、音が鳴るたびにイヤな気分になっていたこと。

母が喜んでくれると思って作ったカレーを「こんなものは煮物だわ!!」と食べてくれず、「お前が全部食べろ」と言われたこと。

「お土産にケーキを買ってくる」と出かけて行った母の帰りを夜遅くまで待っていた次の日、父に殴られて顔にアザを作っていた母の姿。

そして、「待っていても遅い時間にケーキなんて食べられるわけないでしょ!!」と叱られたこと。

文通相手に送る手紙に私をイジメていた相手の悪口を書いていたら、勝手に読んだ母から「こんなこと書くな!!」と理由も聞かずに叱られたこと。

家が火事になって泣いていた母の姿。

中古でピアノを買ってくれた母に「学校に行く前にピアノを弾いて行きなさい」と言われて、でも、時間がなくて。

ピアノの鍵盤をポーンと一つだけ弾いて学校に行ったその日に火事になり、火事のあと、「お前があんな弾き方をするから火事になったんだ」と言われたこと。

人から見れば大したことがないことかも知れませんが、子供の頃の私は深く深く傷ついていたんです。

それと同時に、

子供の私なりに決意したこと、思い込んだことがたくさんあったことも分かりました。

自分を表現すると笑われる。もう表現しないようにしよう。

お金を使うと叱られる。お金というのは良くないものだから遠ざけよう。

何かをしても喜んでもらえない。私も人に何かをしてもらっても喜ばないようにしよう。

私が何かをすると叱られる。人には本当の姿を見せないでおこう。

人に何かを伝えようと思うことはいけないこと。人に「助けて」と言わないでおこう。

きちんとしておかないと罰が当たる。私は罰当たりな人間だから、人生を苦しいものにしよう。

など・・・。

子供の自分がしっかりとこの言葉で認識していたわけではありません。

でも、子供心にしっかりと決意していたことは、大人になってからの経験や思考の癖、感情の癖、行動の癖を見れば一目瞭然でした。