発達障害とカサンドラ症候群

裏切られた

 
発達障害の方のお話をお聞きしていると「よく裏切られる」「また裏切られた」と言われることがあります。
 
例えば職場で仲良くなった人たちと、最初は楽しくコミュニケーションを取っていたのに、段々と話をしてくれなくなった。裏切られた!
 
という感じです。
 
実際には裏切られたのではなく、同僚の側が、コミュニケーションが取り辛いとか、言っていることがきちんと伝わらないとか、この人のこと苦手かも、といった理由で距離を置くようになっていることが多いのですが、
 
発達障害の方は言葉の裏にある真意を読み取ったり、事柄の背景を見ることが得意ではない方が多く、相手が離れていったことだけに意識を向けるんですね。
 
だから、自分は何も悪いことはしていないのに、何も言っていないのに、相手が無視をするようになった=裏切られた となるようなんです。
 
よく発達障害の方は「空気が読めない」と言われることがあるのですが、今の空気は読めなくても、過去の経験は記憶しています。
 
真意を読み取れなくても、背景を見ることが出来なくても、これまでの経験を活かすことは出来ます。
 
「またか」と思うようなことが繰り返されるのなら、過去の経験をもとにして今の自分自身の言動に気をつけてみることも大切です。
 
過去の記憶を呼び起こしてみると、自分自身が繰り返すパターンが発見出来ます。
 
パターンが分かれば、時間がかかるかも知れませんが、少しずつ少しずつ対応を変えることが出来るようになります。